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・『すぐに稼げる文章術』 日垣 隆 2006 幻冬舎新書

bk1から3,000円もらったので(理由はこちら)、他にどんな方がもらっているのか調べてみました(4/10掲載分)。選らばれた書評は10本、ニックネーム(敬称略)・書籍名・3,000円獲得した時点での書評本数、の順に書いてみます。ちなみに上から掲載順です。

・野蛮人『絶対貧困』(4)
・BCKT『グーグルGoogle 』(199)
・消印所沢『日本の核論議はこれだ』(407)
・イム十一『百寺巡礼第3巻京都 1』(71)
・石曽根康一『ウンベルト・サバ詩集 』(50)
・7ひきのこぶた『仲達』(83)
・本の虫『羊をめぐる冒険 下』(41)
・めるる『フォーチュンクッキーに想いをのせて』(77)
・板栗香『朗読者』(2)
・DSK『緋弾のアリア3蜂蜜色の罠 』(342)

板栗香さんは投稿2本目で3,000円ゲットしています。消印所沢さんは407本目ですが、初めてとは考えにくいでしょう。今後また貰えることがあったら、そのつど報告していきます。そこから傾向と対策?が見つかればいいのですが……。

★書評について作家・ジャーナリストの日垣隆さんが書いています。《書評では、自分が本を推したいという気持ちをただ書いているだけでは自己満足の文章に終わってしまいます。それよりも、書評を読んだ人が実際に本を買いに走ってくれるかどうか、あるいは書評自体がエッセイとして楽しめるかどうかを念頭に置いて文章を書くことのほうが、ずっとずっと大切です。》(『すぐに稼げる文章術』P10)。この定義?はグッときました。ボクはこの日垣書評スタイルを目指します。

本書『ずぐに稼げる文章術』は、ボクのような文章初心者に送る"ラフな手書きの道案内図"になっています。行き先は"お金を稼ぐための文章"!経由地は"読んでもらえる文章"です。詳しい案内図を書いてる時間は無いけど、文章はこんな感じに書けばいいんだからねっと教えてくれる。詳細案内を知りたければ良い本が他にたくさんあるけれど、本書はラフに書いてあるから内容がすぐに思い出せます。

案内図には、たとえばこんなことが書いてあります。書評なら①本を買いに走りたくさせるか②エッセイとしておもしろいか、どちらかで書いてね。みんなそれぞれ同じ言葉を使っているのに話が噛み合わない時があるから、難しい言葉はもちろん簡単な言葉もしっかり定義して使ってみよう。まったく関係ないふたつのことを結ぶ付けると、おもしろい文章ができるよ。「読ませる」ための7つのポイントも書いとくね。これだけは気をつけたい基本の基も教えておくよ。どうしても批判をしたい時は、愚痴だと思われないようにしっかり根拠を書いてよ。ぶっちゃけすぐに稼げるなんて嘘なんだ、実は目的地まで1万時間かかるんだ。最後に「こうすれば稼げるQ&A」と「文章で稼ぐための必読33冊」もおまけで付けとくね。

第3章中級編・第4章上級編では、日垣さん特有の上から目線で皮肉コメント連発です。その書き方を批判する方もいらっしゃいます、確かにいちいちごもっともな批判。ここはどうかひとつ、日垣さんの人格と、その話す内容を別にして評価してみてください。細●数●さんだって良いこと言ってる時もあったでしょ(笑)。

・日垣隆公式サイト「ガッキィファイター」
http://www.gfighter.com/

・『多読術』 松岡正剛 2009


とがきにこうあります。M.J.アドラーとC.V.ドーレンの『本を読む本』を解説したあと、《ぼくが本書でおススメした多読術は、そういうものではない。うんと柔らかい。もっと認知関係的で、かなりパフォーマティブで、プロセス的で、きわめて編集的なのだ》(P203)。この文章の意味がわかった人は、本書を十分に楽しめるのかもしれません。ちなみに本書は「岩波新書」でもなく「中公新書」でもなく、まして「ちくま新書」でもない「ちくまプリマー新書」です。

引用箇所を読んで意味不明・脳ミソ停止・自己嫌悪のかた、本書に触れてはいけません。先に読むべき読書法の本が数多(あまた)あります。それでも本書に多読術を期待するあたな!多読術については①目次を先に3分間読め(前戯?)②理解できなくても、どんどん進め③マーキングしながら読め④本は二度読め⑤たくさん読めば速くなる、主にこれだけです(多読術なのか?)。

「千夜千冊」ファン・松岡正剛ファンなら、ありきたりな読書法しか書いてなくてもいいのでしょう。いな、あのセイゴウ先生もこんなシンプルなことしかやっていないのか!という発見はあるかもしれません。けれど、本書が読書法案内として内容が薄い理由が、「詳しくはISIS編集学校へ」(著者が校長をされている学校)ということなら、残念なことです。多くの先達の書物から、その怜悧(れいり)な頭脳で果実を味わいつくしてきたであろう人なのに、840円では教えてくれないのですか。

ちょっと愚痴りすぎですね、すいません。これもひとえにボクの頭が悪いのです、本書が悪いわけではありません。そもそも読書法メインの企画ではなかったのかもしれません。己の脳ミソの至らなさと、「えっ松岡正剛が、多読術の本!!」と興奮した時の淡い過去を惜しんでいるのです。そこにはめくるめく多読法や「セイゴウ式マーキング」の、そのマークの意味が解説してあるのでは、と期待したのです。

「多読術」という書名に、ない胸ふくらみすぎてしまったのです。本書はインタビュー形式ですが、秀才編集担当者には、真っ向からそして微細に、松岡正剛氏に多読術を聞く気がなかったのか(もっと突っ込んで聞いてよ)、あるいは、単に売れそうだと思って書名を付けたのか。思惑通りボクは買ってしまったのです。愚痴が止まらずごめんなさい。この秀才編集担当者のインタビューにはイライラします(秀才さんごめんなさい)。もしかしてペーパー見ながらインタビューしてる?松岡正剛氏の著作読んできてる?インタビューマニュアル読んできた?えっおしっこ行きたかったの?なぜもっとえぐって質問しないの?

つまり、ボクの愚痴の起因は、秀才編集担当者のインタビューの質の粗末さなのです。せっかくセイゴウ先生にインタビューできるのだから、秀才ではなくとも己の質問と相手の回答にくらいつく、知的誠実さのあるかたにお願いしたかった……。

とは言うものの、松岡正剛ファンなら読まざるを得ないですよ、その豊潤な思考には触れられますし。読書法の本、という視点で読まなければいいのです。書名も「セイゴウ先生、本を語る」(陳腐でしたね)ぐらいなら愚痴も出なかったのに。ではボクの愚痴ではなく、グッときたぜおーポイントを少しだけ。

《いちばん厄介なのは、読書のプロセスは外からなかなか覗きにくいということなんです。マルセル・デュシャンは、「人が何を見ているかは見えるが、人が何を聞いているかは聞こえない」と言ったけれど、「人が何を読んでいるかはわかっても、人がどのように読んでいるかはわからない」といったところがあるんです。》(P8)セイゴウ先生がどのように読んでいるかをもっと知りたかった。

《蔵書家ってつねに収納に悩みますね。でも、これは最初は武田泰淳さんに、次に松本清張さんに聞いたことですが、本が溢れてきたからといって書庫を作ってしまうと、急に本を読まなくなるんだという。「読む」のじゃなくて「調べる」になるらしい。》(P11)蔵書家の人はグッときたかな……。

P85のセイゴウマーキングの具体例は必見!なぞがなぞをよぶ、そのマーキングの意味を教えてほしかった。

セイゴウ先生は、本はどんなふうに読んでもいいんだよっとおっしゃる。どんな読み方があるかというと、感読・耽読・惜読・愛読・敢読・氾読・食読・録読・味読・雑読・狭読・乱読・吟読・攻読・系読・引読・広読・精読・閑読・蛮読・散読・粗読・筋読・熟読・逆読・句読(くとう)・掩巻(えんかん)・慎独(しんどく)・音読・黙読・デジ読……。あなたはいくつ出来る?ボクは蛮読だけ。

最後にひと言。「あなたにとって、そもそも○○とは何ですか?」と質問する奴の感覚をボクは信用しない。こんなインタビュアーは、●●とおもって間違いない!たとえば、○○に"本"とか入れるヒト(仕事としてやっている人限定)。あなたにとって、そもそもインタビューとは何ですか?

もひとつ最後に。ボクは「そもそも」という言葉がキライです。「そもそも憲法とは……」とか「そもそも権利とは……」とか、真理真実を語っているつもり?そもそもなどとは片腹痛い、それはただ歴史を語っているにずぎない!少し躊躇(ためら)いがちに使え、って隣の徳さんがいってたような……。
・松岡正剛の千夜千冊
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya.html
・ISIS編集学校
http://www.isis.ne.jp/isis/

・『プレイボーイの人生相談』 集英社 2006 

刊プレイボーイに連載されていた「人生相談」を単行本化。相談相手は●柴田錬三郎●松本人志●岡本太郎●リリー・フランキー●アントニオ猪木●大沢在昌●開高健●武田鉄矢●赤塚不二夫●野坂昭如●吉本隆明●遠藤周作●宇梶剛士●松山千春●坂井三郎●石原裕次郎●今東光、バッチバッチやぞ!!バッチバッチやぞ!!ゾックゾクするやろ!!特にリリーさん(田舎から東京に来た人に)と今東光さん(親友を探している人に)は必ず呼んで。

読字技術についての相談もあったので、そこだけ引用します。ある青年(たぶん)の、限られた読書人生において読むべきものは古典中心であるべきではないのか?という気取った質問に対する遠藤周作の回答です。

《 古典がわかるなら古典を読みたまえ。しかし、私の経験では君の年齢ではモンテスキュもパスカルも論語もさっぱり面白くはなかったな。パスカルに少しずつ感銘してきたのは今から五年ほど前です。私は君の年齢には一人に現代作家ならその作家のものを全部、読み、それも何回も読みかえすことを奨めたい。そして、その作家については少なくとも隅から隅まで知ると、彼が一生かけて獲得した人生を見る眼鏡、社会を見る眼鏡が君のものになるのだ。
   あれこれベストセラーに手をだす必要はない。といって、理解できぬ古典を無理矢理に読む必要もない。それより一人の作家、一人の思想家のものを全部、しかも繰りかえし読む読書法を君に是非やってもらいたいと思う。》

Amazonで遠藤周作著作を数えると単行本だけで159冊(未確認)ありました。まずは『沈黙』から読みますか、それとも『深い河』から。
雑誌「一個人」2008年10月号

画『スカイ・クロラ』原作者・森博嗣氏へのインタビュー記事が載っています。特集「人気作家10人がお勧めする究極の3冊」の一人として登場しているのですが、ボクが注目したのは森氏が自身の小説の読み方について語っているところ。「拝啓小説音痴さんへ」を書いてから、もう一度記事を読み直しました。

さて、森氏曰く、《「基本的に再読はしないので読んだ本はとっておかないんです。だから、本棚もありません。」》

《一度しか読まない代わりに、どのページに何が書いてあるかということが思い出せるくらい丹念に読む。繰り返し読むことはないのに、1日2時間で20ページほどし進まないのだそうだ》(記者の報告)。だから、《「一冊読むのに2~3週間はかかります」》

さらに森氏曰く、《「だって、書いてある文章から世界を頭の中で構築しなくっちゃいけないわけですから、すごく大変じゃないですか。むしろ、みんながどうして小説を早く読めるのかわからないですよ。僕は一度読んだストーリーは絶対忘れないし、自分の経験と同じくらい鮮明に覚えています。」》、こういう人を天才(ボクの天才ジャパンの一人)というのでしょう。

記事には書斎?の写真も載っています。特に愛知県民はぜひ!
表紙の司馬遼太郎かっこいいですね。
・森博嗣の浮遊工作室
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mori/
・公認ファン倶楽部「森ぱふぇ」
http://www.pure.cc/~pramm/morifan/index.html
・『文芸誤報』 斎藤美奈子 2008 
 
芸誤報とは「自分にゲロしてGo Home!」の略(嘘です)。本書は『週刊朝日』や『朝日新聞』などに掲載された書評172本をまとめたもの、終わり。

「終わり」とは突き放した言い方をしてしまいました。書評を書評しなくていいんじゃないかと……(反省)。本書を取り上げたのは”中身”ではなく”おまけ”が良かったからです。書評とは別におまけ(たぶん)で「文芸作品を10倍楽しく読む法」を10コも教えてくれます。3ページだけなので立って読めます!(本屋さんでは駄目ですよ)

①小説に教訓を求めるな。
②小説のテーマを考えるな。
③登場人物に共感を求めるな。
④小説に感動を求めるな。
⑤純文学と娯楽小説では読むモードを変えよ。
⑥お話だけがすべてと思うな。
⑦WHATよりHOWに注目せよ。
⑧美は「ゆがみ」にこそありと思え。
⑨物差しはたくさん持て。
⑩困ったときは遠くを見よ。

それぞれに2~3行の説明が付いています。たとえば、③では読者は登場人物の好き嫌いや共感の有無で作品を判断しがちだけれど《小説はあなたの結婚相手ではありません》とか、④《泣ける作品が優れた作品であるとは限りません、泣くだけならばゼロ歳児にでもできます。大人の感覚を磨きましょう》と手厳しい。⑤《娯楽小説は物語の内容(ストーリーやプロット)に力点のある小説、純文学はそれ以外に力点のある小説》であり《娯楽小説はお金さえ出せば楽しく遊べる遊園地、純文学は自分で楽しさを見つける登山》だから……、詳しくは本書で。いままで小説を楽しめなかった人たちに、こんな読み方もあるよって教えてくれます。

読了本の書評を探して読む、というのが本書の正しい読みかたかな?ひとつひとつはコラム的で、マツコ・デラックスのひと言コメントみたい(違うかっ)。執筆当時の話題の本(一部で?)を取り上げていて、著者のオススメ本ではありません(たぶん)。今こんな本が一部で話題になっているけど、ちょっとイジッてみるねっ的です、残念。

325ページでは本好きな子供の悲しい現実をバラしてしまいました!《本を読む子だったあなたなら、きっとわかってくれるだろう》、本は●●の敵である。

昼休みの立ち読みにおすすめします!
・『バカのための読書術』 小谷野 敦 2001

書で「バカ」を調べてみます。広辞苑には《おろかなこと。社会的常識に欠けること。》、新明解国語辞典には《記憶力や理解力が世間一般に比べてひどく劣っているととらえられること。社会通念としての常識にひどく欠けていること。》とあります。以前、正確に言えば1991年6月に「バカ」が問題を起こしたことがあります(バカな人がではありませんよ)。栄養ドリンクのテレビCMで、女優の桃井かおりさんの「世の中、バカが多くて疲れません?」とつぶやくセリフが、”お利口さん”からの”お願い”で変更されました。変更後のセリフは「世の中、お利口が多くて疲れません?」です。本当に●●が多かったのですね、お疲れさまです。

さて、本書の「バカ」はちょっと違います。本書では《哲学とか数学とか、抽象的なことが苦手、という人》が「バカ」とされています。抽象的すぎてバカなボクにはよくわからない定義ですが、でもだいじょうぶ、わかりやすく言ってくれています。本書の想定読者(バカ)は《いちおう学校を終えてしまって、しかしただのベストセラー小説を読んで生きるような人生に不満で、けれど難解な哲学書を読んでもわからない、というような人たち》のことです。少しだけわかりやすくなりました。

早速「バカのための読書術」を教えてくれます。
・「バカ」は歴史をまず学べ!
抽象的な歴史ではなく、《高校で習うような『日本史』『世界史』の類のこと》です。蓄積がものを言うから歳は関係ないし、《歴史のあれこれを知っている子供などいないのだから、ガキに大きな顔をさせずにすむ。しかも、歴史にある程度通暁〔つうぎょう〕すれば、頭のいい学者のでたらめも見抜けるのである。》。ちょっとケンカ腰です、いつも闘っているのですね、小谷野さん。

どんな歴史を知っているといいのか、例を出してくれています。キス(接吻)は「口吸い」と言われセックスの一種だったから、日本人は人前でキスすることを恥ずかしいと感じるらしい、という”歴史”。ん……高校の『日本史』では教わらないけど(たぶん)。《私が「歴史」と言っているのは、こういうことすべてを指しているのだ。》ですって。

1988年夏、「あなたがバカだからです」事件勃発!これがおもしろい。東大でのシンポジウム(聴衆の前で、特定の問題について何人かが意見を述べ、みんなで質疑応答を行う形式の討論会)で、壇上の教授に学生が質問をします。《「何で大学の先生の言葉遣いってのは、こんなに難しいんだろう、と思います》と。教授はすくさまこう返しました、《「なぜ難しいか、それはあなたがバカだからです」》。ちょっとカッコいいですね。こんな話も本書にはあります。
こんなことも言っている、《よく、世間知らずの学者のことを「専門バカ」などといって侮辱するけれど、だからといって素人が正しいと思うのもまた大いなる錯覚である》。ボクはバカである、もちろん錯覚である。

さて、もどって読書術のはなし。
・「難解本」は読まなくていい!
・新聞は読め。まず朝にサラッと読んで、さらに1週間寝かして熟読しろ!
・新書は必ずしもいい入門書ではない!
・読まないでいい本を決めろ!
・歴史は小説でもマンガでもいい、とりあえず大筋をつかめ!
・新刊はい1~2年待って評判がよかったら読め!(評判の調べ方は教えてくれない)
・「賞」は信用するな!
・書評を信用するな!
では、どんな本を選んで読んだらいいのか?書評はあてにならないからダメ、自分が興味を持った本に紹介されているものを読むこと、これがいいらしい。でも「インテリ病」(いわゆる見栄)に罹っている人だと「難解本」を勧めたりするから難しい。インテリの「面白いよ」と、「バカ」の「面白い」は違うからまたまた難しい。そこで本書は、本邦初「読んではいけない本」ブックガイド付きである。必ず確認すべし、ただ、見たら読みたくなります。『パンセ』『薔薇の名前』『明かしえぬ共同体』『ドグマ・マグラ』などなど、理由も書いてあります。なかなか辛辣(しんらつ)です。

読んではいけない本だけじゃない!オススメ小説リストもちゃんと書いてくれています(なぜ小説だけ?)。題して「バカのための年齢、性別古今東西小説ガイド」。選考基準が「バカ」には嬉しい。
●難解なものは入れない
●マンガも入れる
●国籍、時代を問わない
●むやみに長いものも入れない
●現代日本の人気作家は入れない
●読者の年齢、性別で分けてみる
♀25歳以下の女 『高慢と偏見』『一輪』など
♂25歳以下の男 『デビルマン』『テロルの決算』など
♀25歳以上の女 『昔の恋人』『鳩の翼』など
♂25歳以上の男 『姉妹ベット』『ガープの世界』など
そういえば「難解でない歴史入門ブックガイド」も書いてありますよ。

終章も必ず読んでほしい。著者も言う、《この章は、バカには難しいかもしれない。けれど、何度も熟読玩味してもらいたい。》と。バカなりに受け取ったメッセージは、「何かを言いたければ、根拠を示せ」「考えているふりをする前に、事実を調べろ」ということでしょうか。

《事実に、歴史に立ち返れ》

本書の、バカが学ぶべき読書術はこれに尽きます。テレビの”お利口”なコメンテーターの”意見”を鵜呑みにするのではなく、難解なことばで語る学者さまの”意見”をありがたく拝聴するのでもない。まず事実・歴史を知る、まず事実だ!!

おまけとして、《バカには難しいかもしれないあとがき》付きです。言い忘れましたが、本書を読み始めるにあたって著者から注意事項がありました。《ただ念のために言っておくが、私は「バカの味方」なわけではない。繰り返しになるが、「バカ」といってもいろいろあって、私は「難解な哲学などわからない」という人にはかなり同情を寄せているし、自分自身そういうバカである可能性も否定できない。けれど、私は「無知」とは「怠惰」に対しては極めて厳しい。「頭が悪い」のを克服するのは難しいけれど、無知は努力によって克服できるし、それをしようとしない、「怠惰」は、犯罪的だと考えているからである。私はむしろ、無知なままに生きる者たちを嫌悪していると言ってもいいくらいだ。そのことをしっかり頭に入れた上で、よろしくおつきあい願いたい。》
そうですか、本書を読んでもバカは治りませんか……。
・小谷野 敦ウェブサイト
  http://homepage2.nifty.com/akoyano/index.html
・小谷野 敦ブログ
  http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/

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